見捨てられ不安を克服するための秘訣があります。
それは「自分の生い立ち」を振り返らない・・・ことなのです。
自分の過去を振り返る必要はない
見捨てられ不安を克服するために、過去の記憶を蒸し返す必要はありません。
なぜなら、しんどくなって、かえって苦しくなるからです。
見捨てられ不安を克服するやり方として、こんな方法があります。
「過去の記憶を思い出す」
「子ども時代の喪失体験を思い出す」
「自分が親から愛されなかった記憶を思い出す」
「親から見捨てられた記憶をよみがえらせて、
その時に抑圧した感情を吐き出す」
・・・このような流れで、見捨てられ不安を克服しようとするのですが、これって無理があるのです。
過去、親からひどいことをされた記憶なんて、無数にありますよね。
そしてまた「抑えていた感情」を言葉で吐き出しても、感情ってどんどん出てきますよね。
つまりキリがない。終わりがないのです。
よって見捨てられ不安は解消されないのです。
解消どころか、さらに厄介なことが起きます。
子ども時代の親子関係の悲しみを思い出すたびに、、、
喪失の記憶をよみがえらせるたびに、、、
親への憎しみ、怒りが爆発して止まらなくなるのです。
「母親は私を愛さなかった!」
「親は、私を大切にしてくれなかった!」
「許せない!!!」
・・・といった親への怒りや憎しみが爆発するのです。
つまり恋愛に対する不安は解消されるどころか、怒りと憎しみによってかえって苦しくなるのです。
怒りと憎しみの後にやってくる感情があります。
それは悲しみです。
「私は愛されなかった」「親は私を見捨てた」という想いが自分自身を悲しませます。
憎しみ・怒り・悲しみが、あなたを思い悩ますのです。
ですから見捨てられ不安を克服するために「過去の辛い記憶」を蒸し返さないでください。
私自身、恋愛に対する不安を解消するために、カウンセリングを受けてきました。
カウンセリングはこんな感じで始まります。
「見捨てられ不安を感じてください・・・。
感じたら、思い当たる過去の出来事を思い出してください。
その出来事を思い出して感じてください。
どんな感情が出てきましたか?
でしたら、その感情を言葉にして吐き出しましょう」
もし、出てきた感情が「怒り」だったなら、「バカヤロー!」と怒鳴りながら新聞紙を丸めた棒で椅子を叩きながら叫ばされるのです。
「バカヤロー!」
「なんで親は俺を大切にしなかったんだ!」
・・・お気づきかと思いますが、こんなやり方で見捨てられ不安は解消されません。
むしろ怒りが止まらなくなるのです。
あるいは、自分のなかにある「問題点」「原因」を見つける方法もありますが、これもお勧め出来ないのです。
原因分析はやめましょう
見捨てられ不安の原因を分析するのはやめましょう。かえって悩みが深まるからです。
多くのカウンセラーは、原因を分析して相談者にこんな感じで伝えます。
「あなたが見捨てられ不安に悩んでいるのは、マインドブロックがあるからです」
「あなたには心のブレーキがあるから恋愛不安になるのです」
「あなたのインナーチャイルドが傷ついているから、あなたは恋愛が上手くいかないのです」
「あなたは愛着障害です。だから見捨てられ不安になるんですよ」
あなたが相談者だったなら、こんなふうにカウンセラーから原因を指摘されて、どう思いますか?
「ああ、私にはダメなところがあるんだ」と思いますよね。
「自分のなかのダメなところがあるから、自分は恋愛ができないんだ」と思ってしまいますよね。
けれど、そのダメなところが解決できないと「ああ、やっぱり私には問題があるんだ」と落ち込んでしまいます。
落ち込むと自己否定感は強くなります。
すると「自分らしい」恋愛が出来なくなります。
恋愛で上手くいかないたびに「やっぱり、私はダメなんだ」と感じてしまう。
そうなれば、ますます自己否定感は強くなるでしょう。
このようにして「私ってダメだ」と自分自身を追い詰めてしまうのです。
なんだか、おかしいですよね?
だって、見捨てられ不安という悩みを解決したいのに、かえって悩みが増やされたんですから。
ですから見捨てられ不安を克服するために、自分のなかの「ダメなところ」「原因」を分析しないでください。
「考え方」「行動」を変えなくていい
私自身もずいぶん思い悩んだ……「見捨てられ不安」。
そしてさらに、多くの相談者に出会ってきて、私はこのように思うのです。
「見捨てられ不安を克服するために「考え方・行動を変えましょう」という従来型の解決方法はやめるべきだ」と。
考え方・行動を変えるって、時間が掛かるのです。
そして、それができたら最初から悩みませんよね。
考え方・行動を変えられないから、悩んでいるのですから。
「じゃあ、どうすればいいの?」
見捨てられ不安を克服するために頑張らないことです。
まずは「あなた」になることなのです。
見捨てられ不安の状態とは、人生の主導権が喪失している状態なんです。
「私は私でいいんだ」と思えないから、「私は恋人から見捨てられるのかも」と思ってしまうのですから。
「私は大丈夫だ」「私は私でいいんだ」と心のなかに確かさの芯がないから、不安になるのです。
ですからまずは「あなた」を取り戻すのです。
人生の主導権を自分に取り戻すのです。
これが見捨てられ不安を克服するための秘訣なのです。
見捨てられ不安を解決する前に、あるステップを創るのです。
そのステップとは・・・「私は私でいいんだ」という確かさという芯を心に回復させることなのです。
人生の主導権を取り戻そう
人生の主導権を握っていないとは、どういうことでしょうか?
それはまるで、クルマのハンドルを自分で握らず、誰かに運転されているクルマに乗せられているみたいなものです。
自分が運転していないので、どこに到着するかわかりません。
自分が行きたい所に行けません。
つまり人生が自分の思う通りに行きません。
なので、いつも不安になるのです。
なので人生の主導権を握って、自分でドライブしましょう。
そうすれば、たとえ不安になることがあっても「私は大丈夫だ」と思うことができます。
自分の「ダメなところ」を改善する必要はありません。
人生の主導権を自分に取り戻せば、「ダメな私」を愛することができます。
あ、言っておきますけど、人生の主導権を取り戻すために「考え方を変える」必要はありませんよ。
そんなことをしたら、それって原因を分析していることと同じですから。
そして時間がかかりますからね。
では、どうすれば自分に人生のハンドルを握れるか? ですよね。
その具体的なやり方をお知りになりたい方は、次のリンクのページをお読みください。
米国催眠士協会(NGH)認定セラピスト
わたなべいさお