見捨てられ不安を感じると、とてもしんどくなりますよね。
不安感に振り回されて、居ても立ってもおられなくなります。
見捨てられ不安とは、とてもデリケートな感情です。
なので、時間のかかる負担の重い克服方法を選ばないでください。
そしてまた、不安の原因を分析するのはやめましょう。
原因がわかっても見捨てられ不安は解決しない
最近、私のセラピーを受けにこられる相談者さんは、よく勉強されているようで、こんなふうに私に訴えられるのです。
「私は愛着障害だから、見捨てられ不安になのでしょうか?」
「パーソナリティ障害が恋愛不安の原因でしょうか?」
「私は共依存なので、恋人に尽くしてしまうのですか?」
あるいは、
「私はアダルトチルドレンです。なので恋愛が上手くいきません」
「マインドブロックがあるので、恋人のことが信じられません」
「心のブレーキがあるから、恋愛ができません」
「インナーチャイルドが癒されると、楽になるのですか?」
・・・このように相談者は私に言われるのです。
つまり、相談者のみなさんは、見捨てられ不安の原因をずいぶん分析されているのです。
だからと言って、みなさん見捨てられ不安を克服できていません。
私たちは、悩みの原因がわかれば悩みは解決すると思いがちです。
しかし、見捨てられ不安の原因がわかったところで、不安解決のための具体的な道筋が示されるわけではありません。
いいでしょうか?
ここは、とっても大事なことです。
不安の原因がわかったところで、不安解決のための具体的な道筋は見つからない――。
あなたが見捨てられ不安に悩んでいる時、何が欲しいですか?
欲しいのは、原因の分析ではなくて解決策ですよね?
しかし、心理学的分析は、不安の原因や、不安が解決されない理由を教えるだけで、見捨てられ不安を解決してはくれません。
たとえば「私の見捨てられ不安の原因は、愛着障害だ」と、心理学で分析されたとしましょう。すると、どんなことを思ってしまいますか?
「子どもの頃、親は私を褒めてくれなかった」
「親は私を認めてくれなかった」
「だけど、過去は変えられない」
「自分は、どうしようもない」
・・・といった具合に、あなたの現在・未来は、過去によって支配されてしまうでしょうし、自己否定感を強めてしまう。
何かにつまづくたびに、「どうせ自分は変わらない」「どうせ自分なんて孤独なんだ」と、落ち込んでしまうでしょう。
つまり、原因分析によって見捨てられ不安は大きくなるのです。
原因を分析すると自己否定感が強くなる
たとえば「私の見捨てられ不安は、愛着障害が原因だ」と考えたとしましょう。
すると恋愛で不安になるたびに、
「ああ、私は愛着障害だから、不安になるんだ」
と、落ち込んでしまう・・・。
そしてまた「恋人が私を置き去りにするはずだ」と不安になると、「やっぱり私は愛着障害だから」と思い悩んでしまう・・・。
つまり、「愛着障害の私」が付いて回るようになるのです。
そうなると、ちょっとしたことでも「ああ、私は愛着障害だから」と、深く思い悩んでしまうのです。
何をしても愛着障害であることが頭をもたげてきます。
つまり「愛着障害」という問題を背負い込んで生きることになるのです。
やがては、だんだんとそんな自分自身を嫌になってきます。
つまり自己否定感が強くなるのです。
そしてさらに、愛着障害を克服できないと「やっぱり私は何をしてもダメだ」と、自己否定感は強くなります。
自己否定感が強くなると、あなたから魅力は消え失せて、かえって恋愛への自信を失ってしまう・・・。
恋人も自分も信じられなくなる・・・。
つまり見捨てられ不安の原因を「愛着障害だ」と分析したせいで、かえって恋愛への不安は深まるのです。
ですから原因を分析することで、恋愛を困難なものにしないでください。
とっても大事なことをいいます。
恋愛の悩みは、分析すればするほど、こじれます。
だから原因分析は、ほどほどにしておきましょう。
過去に未来を決めさせてはいけない
一般的に、見捨てられ不安の原因は、子ども時代における「見捨てられた体験」にあるといわれています。
だからといって、「今さら、過去なんて変えれないよ」と、よけいに悩ましくなりませんか?
そうなんですよ! 悩みの原因を過去に求めてはかえってしんどくなる!
しかし、しかしですよ。
「悩み」に向き合うとき、私たちは過去に原因を求めがちですよね?
「愛着障害」「アダルトチルドレン」「共依存」「インナーチャイルド」「機能不全家族」「自己否定感情」「ネガティブ思考」
・・・どれも過去に原因を求めていますよね。
しかし、過去を変えることなんてできません。
今さら別の家に、産まれ直すなんてできませんよね。
ですから悩みの原因を過去に求めてしまうと、それだけで苦しくなるのです。
なぜなら変えられない「過去」にずっと縛られるから。
もし、あなたの人生が同じことの繰り返しになったら・・・。
いつも同じ躓きをしてしまうならば・・・。
「過去」ではなくて「現在」「未来」に注目しましょう。
過去はあなたにとって大切なものでしょう。
過去があって現在のあなたがいるのは確かです。
しかし過去に未来を決めさせるのは間違っています。
過去を認めたうえで、見捨てられ不安のサイズを小さくしましょう。
心理セラピーで見捨てられ不安のサイズを小さくする
あなたは、見捨てられ不安を「自分ひとりで」解決しようとしていませんか?
自分ひとりで解決するほど、見捨てられ不安はやさしいものではありませんよね。
私もそうでしたけど、見捨てられ不安になると、パニックになって生きた心地がしなくなりますから・・・。
自分ひとりで見捨てられ不安に対処するパターンから、誰かの手を借りて不安から抜け出しませんか?
そこで私があなたに提案したいのは、心理セラピーという選択です。
私のセラピーでは、心理技術を使って「あなた」と「見捨てられ不安」との関係を変えていきます。
では、具体的にどうするかについては、以下のリンクのページでお伝えしていますので、一度お読みください。
米国催眠士協会認定ヒプノセラピスト
わたなべいさお