なぜ、相手が離れそうになると動けなくなるのか|関係が怖くなるときに起きていること

娘・息子が離れそうになると居ても立ってもいられなくなる

「実家から子どもが巣立っていくのは寂しい」

こうした反応を、「子離れできていないから」と説明されることがあります。

けれど実際には、
それは性格でも、未熟さでもありません。

そうではなくて、かつて身につけた“生き方の構造”かもしれません

人は、
安心できない環境の中では、
「どう振る舞えば関係が続くか」を子どもの頃に学びます。

  • 空気を読む

  • 自分の気持ちは後回しにする

  • 相手の機嫌を最優先する

そうしないと、
関係が失われる“感じ”があったからです。

これは、
生き延びるために必要だった反応でした。

問題は、その構造が「大人になった今も残っている」ことです。


大人になっても同じ反応が出てしまう理由

現在の娘・息子との関係では、
そこまで自分を削らなくても大丈夫だと
頭では分かっていても、「巣立っていく」状況にふれると「関係が失われる」ように感じられて、

  • 体が先に緊張する

  • 居ても立ってもいられない

  • 離れられる感覚がよみがえる

こうした反応が、勝手に起きてしまう。

これは
「相手が悪い」「あなたが弱い」では説明できません。


「親からの影響」について

このページでは、
「子離れできない親」を責めたりはしません。

ただ、ひとつだけ言えるのは、

子どもの頃、
「関係を失うことがとっても怖かった」
という体験があると、
大人になっても“離れ”が危険として感じられやすい

ということです。

これは診断ではありません。
あなたに当てはまるかどうかを、
決める必要もありません。


「克服」「手放す」を目標にしない理由

多くの支援では、

  • 不安をなくそう

  • 自立しよう

  • 強くなろう

と言われます。

しかし、
その言葉自体がつらい人もいます。

なぜなら、
それは あなたが間違っている前提
立ってしまうからです。

ここでは、
直すことよりも先に、
何が起きているのかを見る ことを大切にします。


いま起きている反応

いま起きている反応とは、あなたを守ろうとしているものかもしれません。

離れるのが怖い。
関係が切れる感じが耐えられない。

それは、
「弱さ」ではなく
過去に必要だった防衛反応です。

だから、
無理に変えようとすると、
かえって苦しくなります。


この場所でしていること

ここでは、

  • 不安を消す方法を教える

  • 正しい考え方に直す

  • 前向きになる

ことはしません。

代わりに、

  • 反応が起きる条件

  • 体の感覚

  • 関係の中で繰り返されている構造

を、一緒に、評価せずに見ていきます。

変わる必要があるかどうかも、決めなくていいでしょう。

「このままでいいのか」
「変わらなきゃいけないのか」

その判断すら、
今は保留で構いません。

まずは、
あなたの中で何が起きているのか
それを、言葉にしなくても見つめていく静かな時間が必要かもしれません。