機能不全家族を生き抜いた代償として「恋愛に困難さ」を抱えてしまう理由について、このページでは解説をしています。
「寂しい」「愛を渇望する」「心から楽しめない」
- 「寂しくってたまらない」
- 「愛されることを激しく渇望する」
- 「心から楽しめない」
機能不全家族で育った人は、こうした3つの想いを抱えやすいのです。
これら3つの想いによって、恋愛は困難になるのです。
どうして、そう言えるのでしょうか?
「寂しくってたまらない」という強い孤独感によって、たとえ恋人がいても不安でたまらなくなります。
孤独感が強いあまり「どうせ、私は恋人に裏切られる」と思い込んでしまって、恋人の愛情を信じることができず、別れを予感して不安にかられます。
よって、恋愛をしても幸せを感じられません。むしろ不安感や寂しさを感じてしまいます。
恋人を信じ切ることができないので、不信感で気持ちが落ち着きません。
「愛されることを激しく渇望する」ならば、「もっと私を愛してよ!」と、恋人に愛されることを過度に期待して要求するでしょう。
もっと愛されたくて、ついには恋人に依存してしまいます。
愛されることを期待され、依存されることで相手はしんどくなり、しだいに距離を置きます。
すると「あれ? 最近デートの誘いがない」と気づきます。
そして「どうして私を愛してくれないの!」と、恋人に怒りをぶつけてしまう。そうなると、ふたりの関係は穏やかではなくなるでしょう。
「恋愛を心から楽しめない」という想いがあれば、恋愛をしても心が満たされません。好きな人が出来てもデートに誘うのをためらってしまいます。
心から楽しめないので、恋愛をしてデートをするのが億劫に感じられるのです。
ふたりでいるよりも、ひとりでいることを選んでしまうので、恋愛ができずらくなります。
では、どうして、
- 「寂しくってたまらない」
- 「愛されることを激しく渇望する」
- 「心から楽しめない」
という想いを抱えてしまうのか?
機能不全家族と恋愛の困難さは、どう結びつくのか?
これらの理由を事例をまじえて解説していきます。
「寂しくてたまらない」
Bさんは、恋活パーティに足しげく通います。素敵な恋人を見つけたいのです。
Bさんは、いつも寂しくて、むなしくて、心がどんより憂鬱なのです。
ですからパーティで好みのタイプの人に出会うと、あっという間に心が奪われます。
「ああ、この人こそ、私のさみしさを理解してくれるはず!」そして、すぐに交際が始まり、親密な関係になります。
けれど、恋人ができても、Bさんは寂しいのです。いくら恋人が「愛しているよ」といってくれても、その言葉を信じ切れないのです。
Bさんは最近、あることが気がかりになりました。恋人からのメールの返信が遅いのです。メールの頻度も少ないのです。デートのお誘いも減りました。
「どうしてなの? もうお別れなの?」という疑いが大きくなるにつれて、寂しさが胸からこみあげてくるのでした。
「やっぱり私は見捨てられるんだ」と、Bさんの心のなかには抑うつ感と空虚感が広がり、寂しさでいっぱいになりました。
だったら新しい恋人を探そうと、恋活パーティにBさんは出かけてみることもありました。
Bさんは機能不全家族で育ったアダルトチルドレンでした。
Bさんは、親から褒められたり、認められた経験がありませんでした。子どもの頃から、寂しさと孤独のなかで生きて来られたのです。
ですから、いつも恋人が自分のそばにいることを望んだのです。しかし、たとえ恋人ができても寂しいのです。
やがて恋愛に終わりが来ました。夢中になっていた彼氏が自分から立ち去って行くのは、Bさんにとって耐えがたい痛みでした。
けれど、たとえ新しい恋人ができても、寂しくって不安にかられるのがBさんの悩みでした。
「大丈夫だよ。安心してね」と恋人から言われても、Bさんは安心できません。
「どうせ、私は捨てられる」と、恋人を信じ切ることができないので、Bさんは恋人の愛情を信じられないのです。
ですから恋愛をしても、やっぱり寂しくって、幸せな気持ちになれないのです。
「愛されることを激しく渇望する」
Eさんは、恋人に強く求めてしまいます。
どんなときも受けとめてほしい。
私を大切にしてほしい。
私のことだけ見ていてほしい。
私はあなたの一番星になりたいの。
私のすべてを理解してほしい。あなたのことも全て知りたい。
愛し、愛し合いたいの。
Eさんは、恋人を喜ばせたい気持ちが強くて、恋人に出来る限り尽くしました。
そして同じだけの愛情を恋人に求めました。
「いつも私のことだけ考えていて欲しい」
「もっと私を愛して欲しい」
彼氏が自分の趣味の話を楽しく話をします。するとEさんは、こんなふうに感じてしまうのです。
「私と一緒にいるよりも、あなたは趣味の方が楽しいの? 悔しいわ」
ある日のことです。恋人の急な仕事でデートが出来なくなりました。
それがわかったEさんはパニックに。「私と仕事とどっちが大事なのよ!」Eさんは恋人に怒りをぶつけてしまいました。
「付き合い始めの頃よりも、最近は私に会ってくれない」「私のことをもっと愛してほしいのに」
Eさんは、恋人はなんだか自分のことを大切に想ってくれない感じがするのです。
最近のEさんは恋人にイライラするのです。
なので、Eさんは、恋人を責めるようになりました。恋人が自分から離れないように束縛し始めたのです。
そうしてEさんの態度に耐えられなくなった恋人は、Eさんとの距離を置くようになりました。
恋人から連絡が少なくなり、デートのお誘いもなくなったのです。
「私のことなんか、どうでもいいのね」とEさんは恋人を責めました。責められた恋人はEさんから、さらに距離を置きました。そしてついに恋愛関係は破綻したのです。
Eさんは子どもの頃、寂しい想いをいっぱいしました。
親はいつも家にいませんでした。Eさんの寂しさは、親に理解されませんでした。
Eさんは機能不全家族で育ち、親から認められず、褒められたことがありませんでした。
Eさんは親から大切にされなかったのです。だから恋人に親の代わりを求めてしまうのです。
「この人は親のように確実に愛情をくれる人だ!」と感じたら、恋人に愛されることを激しく求めるのでした。
そして恋人からの愛情が不足すると、Eさんは寂しくなり、怒りが湧いてくるのです。「どうして私を大切にしてくれないの!」と。
恋人からの愛情が不足すると、親に認められず大切にされなかったことによる心の痛みを、Eさんは感じるのです。
Eさんの恋人への怒りの裏側には、そうした心の痛みがあるのです。
「どうせ私のことなんか見捨てるんでしょ!」と、Eさんは恋人に怒りをぶつけるのです。しかし怒りが二人の関係を破綻に導きます。
愛情を激しく渇望するあまり恋愛関係は破綻へと至ってしまう・・・Eさんの恋愛はこの繰り返しなので、恋愛で苦しい想いをしてしまうのです。
「心から楽しめない」
Mさんは、もの静かで真面目な性格です。周囲の人を明るくさせるムードメイカーです。
Mさんは親と一緒に暮らしています。実家では家族同士がいがみあっていました。Mさんは両親との関係は疎遠だったのです。
Eさんは、恋愛をしたいとは思うのですが、なぜだか恋人ができないのです。
たまに相手から言い寄られることがあっても、心を開けないのです。
心に鍵がかかったように、相手に気持ちをオープンにできません。
ですから、せっかくの恋のチャンスを見逃してしまうのでした。
思い切って好きな人をデートに誘っても、それっきり。相手からの連絡はすぐに絶えました。
Mさんは恋人を作って恋愛を楽しみたいのです。しかし、どこかで人に気を使ってばかりで、楽しめないのです。
あるいは片思いがずっと長く続いて、実らない恋に思い悩んでしまう。
気軽にデートをして楽しむ気持ちになれなくて、重たく考えてしまうのです。
ですから、つい仕事ばかりしてしまいます。休みの日は、実家の部屋にこもっているのです。
Mさんは「明るい人」として、周囲から見られています。しかし心の底には、深い孤独と抑うつ感があるのです。
Mさんは、厳格な親に育てられ、激しい折檻を受けてきた方だったのです。
Mさんが育った家では、楽しみがありませんでした。ですからEさんは「心から楽しむ感情」を育てることができませんでした。だから好きな人をデートに気軽に誘って楽しむことができないのです。
・・・事例を読んで頂いて、いかがでしたか?
事例で登場された方は、すべて機能不全家族で育った方でした。
こうして機能不全家族で育った人は「恋愛ができない」という嘆きを抱えてしまいがちなのです。
では、どうして、、、
- 「寂しくってたまらない」
- 「愛されることを激しく渇望する」
- 「心から楽しめない」
といった想いを抱えてしまったのでしょうか?
それは、機能不全家族で「5つの感覚」を身につけたからです。
機能不全家族で身につけてしまう「5つの感覚」とは?
機能不全家族で育つことで、子どもは次のような感覚を身につけやすくなります。
- 「自分は愛されない」
- 「人間不信」
- 「自尊心の低さ」
- 「気持ちをオープンにできない」
- 「無力感」
これら「5つの感覚」が大人になっても持ち越されると、恋愛でひどく思い悩むことが多くなるかも知れません。
では、どうして5つの感覚が身についていると、悩ましくなるのでしょうか?
この疑問については次の章で解説していきます。
「5つの感覚」
今から恋愛を難しくさせてしまう「5つの感覚」について説明します。
「自分は愛されない」
機能不全家族で育つ子どもは、親から十分に認められません。
むしろ親からの期待と要求が高くて、それを満たせないと親は子を認めないのです。つまり親の愛情は条件付きだったのです。
テストの成績が高くて親が満足したときだけ、子どもは認められるのです。
サッカーの試合でミスをすれば、「そんなことではプロにはなれないな」と、親は子どもをけなすのです。
ですから「自分は親に愛されない。大切にされない」という想いを、機能不全家族で育つ子どもは感じやすいのです。
子どもからすれば、親とは絶対的な存在です。そんな親から条件付きで愛されるならば、「自分は自分でいいんだ」とは、なかなか思えません。
そして「自分は親に認められない。自分は悪いんだ。こんな自分は人から愛されない」と思い込んでしまいます。
「自分は愛されない」という想いが強いと、人から愛されることを強く求めるようになります。
それゆえに、大人になって恋愛をするとき、恋人から愛されることを強く求めてしまうのです。親から愛されなかっただけに、恋人を親の代わりにするのです。
つまり機能不全家族で育った人は大人になってから「愛されることを渇望する」のです。
恋人から愛されるために、相手に尽くしたり、しがみついたりします。
それゆえに「あの人は、私から離れていくかも」という不安が、いつも付いて回ります。恋人と一緒にいても不安になります。
恋人ができても、いつも心には大きな穴がぽっかり空いたような寂しさと孤独感でいっぱいなので、恋愛が思い通りにいかなくなります。
「人間不信」
「人間不信」によって恋愛はむずかしいものになります。
機能不全家族では、親は子どもとの約束をかんたんに破ります。家庭のなかは、いつも喧嘩や暴言によって緊張していました。
「今は、楽しくて幸せでも、次の瞬間には親たちは喧嘩を始めるはずだ。暴力を見せつけられるんだ」このように子どもは思い込んでしまいます。
よって子どもは、人との関係の中で幸せになれるなんて、信じられなくなるのです。あわせて「どうせ自分は人から大切にされない」という想いを強めるのです。つまり、人を信頼することが出来なくなるのです。
子どもの頃に作られた人間不信を、大人になっても引きずると、恋愛に影を落とします。なぜなら恋人の愛情を信じられず、恋人を疑ってしまうからです。いつか恋人に裏切られる・・・という想いがつのります。
恋人の言葉や態度を信じるよりも、疑う方が強くなります。ちょっとした些細なやりとりでも、「私は見捨てられるんだ」と恋人のことを疑ってしまいます。疑いが積み重なれば恋愛関係は、上手くいかなくなるでしょう。
機能不全家族で育った人は、いつも最悪の事態を予想してしまいます。「どうせ、幸せは長続きしない」「人は裏切る」という思い込みがあるので、ものごとを悲観的に考えるからです。なので恋人のことを信じ切れないのです。
たとえば「どうせ、私はこの人から捨てられるのでは?」と、恋愛の相手を信じられません。こうした恋人への疑念があれば、恋人に心をオープンに出来ないでしょう。
心をオープンにして恋人に向き合うことができなければ、ふたりで一緒に楽しむことが難しくなります。せっかく恋人がいても、むなしくて不安にかられるでしょう。
あるいは自分の気持ちを抑えて、言いたいことを伝えられず、恋人の期待と要求ばかりに応えてしまう。そして疲れ果てる・・・そうなれば、恋愛は苦しいものになってしまいます。
人間不信によって恋愛はむずかしくなるのです。
「自尊心の低さ」
機能不全家族では、親は子どもの価値をディスカウントします。
「お前はダメだ」「もっと出来る子だったら良かったのに」と、子どもの価値を下げる言葉を、親は子どもに伝えるのです。
よって子どもは大人になっても自分に自信が持てません。つまり大人になってから「自尊心の低さ」に悩むのです。
自尊心が低いと「自分なんてなんの値打ちもない」と思い込みます。
そしてさらには「こんな価値のないダメな私なんて、いつか恋人に見限られて捨てられるんだ」と不安感に襲われます。
「自分に価値があることが認められない」ことで、恋愛を困難にしてしまうわけです。
また自尊心が低いと、物事をネガティブに、悲観的に考えてしまいがちです。「あの人に近づきたい」と願っても、すぐに「どうせ私には無理だ」とあきらめてしまいます。そうなれば孤独になりがちになるでしょう。自尊心の低さが孤独を引き寄せてしまうのです。
あるいは自尊心が低いと、どうしても自分のことを「安売り」してしまいがちです。自分自身を「安売り」してしまうと、どんな人と恋愛関係になるでしょう。
いつも恋愛相手の都合に合わせて安請け合いばかりすることで、対等な関係は望めないでしょう。そうした対等ではない関係は破綻しやすくて、長続きしないものです。
ですから、恋人がいなくなって寂しくなる経験を味わいがちになります。
ことほどさように、自尊心の低さゆえに「こんな価値のない私なんて愛されない」と思ってしまうし、「辛い恋愛だけど、ひとりよりマシだ」と考えてしまう。なので結果的に「寂しくってたまらない」感情に落ち込みやすくなるのです。
「気持ちをオープンにできない」
機能不全家族で育った人は「自分の気持ちに素直になって、自分の気持ちを掴んで、それを他人に伝える」ことが、どうも難しく思えるのです。
子どもは自分の気持ちを感じて、それを周囲の大人に表現しても許されることを学びます。しかし機能不全家族では、そうした自己表現は許されないのです。
たとえばテストの成績が良くて喜んでいる子どもに、「それくらいで喜ぶな」と親は叱るのです。
「サッカー選手になりたい」と言うと、「お前には無理だ」と言われるのです。
「この服が欲しい」と言えば、お母さんは「やめなさい。あなたには似合わないから」と、たしなめられるのです。
こうして気持ちを継続的に親から抑圧されると、子どもは「自分の気持ちや欲求を、相手に伝えてはいけない」と思い込みます。
恋愛とは自分の気持ちを伝えることから始まります。自分の気持ちを、ためらいながらも率直に相手に伝えることで、恋愛関係になれます。
「こんど映画を観に行かない?」「デートしない?」といった具合にです。
しかし自分の感情を親によって抑圧されて育った人は、相手に自分の気持ちを伝えるのが困難なのです。さらに言えば、言い寄られたり、誘われたりしても、断ってしまうのです。相手からアプローチがあっても、見逃してしまうのです。
相手からの好意を受け止めるには、自分自身の心を開いておく必要があります。けれど相手に心をオープンにすることが難しいと、好意を受け止めるのをためらい、せっかくの恋のチャンスを逃してしまいます。
もちろん相手からの好意・誘いのすべてに、あなたは応じるべきではありません。
デートのお誘いのすべてに、あなたはOKしなくてもいいのです。
ですが自分の気持ちを素直に相手に伝えることに難しさを感じていたら、好きな人や恋人に自分の意志を伝えることもまた、難しくなるでしょう。
そうなると、自分と相手とのコミュニケーションが思い通りにならず、我慢をしたり、相手の言い分ばかりを聞かされることが多くなります。よって「心から楽しめない」恋愛を経験してしまう。
「あの人と仲良くなりたい」と思っていても、自分の気持ちに素直になって率直に相手に伝えることができないと、ふたりの関係は進まないでしょう。心がモヤモヤしてしまって悶々としてしまうことが多くなるかも知れません。
「無力感」
今まで述べてきた「恋愛の困難さ」を、さらに強める要因があります。それが無力感です。
機能不全家族を生き抜いた人たちは、この無力感を抱えています。
なぜなら親たちにずっと支配されてきて、束縛されて、がんじがらめにされてきたので「自分はどうすることも出来ない」という無力感に押しつぶされるからです。
無力感があると、「どうにかなる」とは思えません。
あるいは「この良くない状況を自分は変えることが出来る」とは思えないのです。
あまつさえ「相手と話し合いをすることで、良い関係にしていこう」といった積極的な行動を選ぶことが難しく思えるのです。
ですから、恋愛という二人の関係が悪化した時、話し合って関係を良くしていこうという行動を選べないのです。
思わしくない恋愛関係を変える力が、自分にあることを信じられないのです。
つらい恋愛関係を変えるよりも、あきらめてしまうのです。
なので、恋人から無理な要求をされても、断れず受け入れてしまいます。
恋人から冷たい態度を取られても「どうすることも出来ない」と、我慢してしまいます。
無力感が強いと、人は受け身になるからです。
恋人との関係が望み通りに行かなくなると「もう私はダメだ」と状況に圧倒されやすくなります。
状況を変えることは、いくらでも出来るはずなのに、無力感があるとそうは思えません。
「自分は何をしても無駄だ」という想いがあるからです。
・・・以上見てきました「愛されなかった経験」「人を信じられない」「自尊心の低さ」「気持ちをオープンにできない」「無力感」があると恋愛でひどく思い悩むことが多くなるでしょう。
では、どうすればいいのか。このことを次の章でお伝えします。
動き出す前に立ち止まろう
ここまで読まれていかがでしたでしょうか?
機能不全家族を生き抜くことで、大人になってから恋愛で思い悩むことに、やるせなさを感じられたかも知れません。
しかし、私はそうは思えないのです。
私自身、機能不全家族で育ちました。恋愛で何度も躓きました。苦しい思いを幾度もしました。
けれど、だからこそ「本当の愛とは何か?」について知ることが出来たのです。
人は上手くいっている時、何も学べません。
困っている時にこそ人は学べるのです。
恋愛で困った状況にあるならば「話し合いのスキル」を身につけるチャンスなのです。
恋愛でちっとも幸せになれなかったならば、どんな人物を恋人に選んだらいいのかという識別力を身につける機会になるかも知れません。
機能不全家族に育ったからこそ、私たちは「愛とは何か」「愛するとは何か」「どういう人物を自分の人生の深い所まで招き入れるか」について習得できるのだと、私は思うのです。
習得するためには、まずは動く前に立ち止まることです。
あなたには、こんなことがありませんか?
不安や強い孤独を感じると、身体も心も自動的に反応して、気づいたときにはもう行動している。
何かに突き動かされたように、走り出している。あるいは言葉を相手に投げている。
もしそうだとしたら、いったん立ち止まってみましょう。
何が自分を突き動かしているのかを知るために、立ち止まるのです。
今までは不安感や寂しさという感情にフタをするために、動き出していたかも知れません。
ですから立ち止まるのは勇気がいるかも知れません。
恋人に矢継ぎ早にメールするのではなく、激しい感情を投げつける前に、立ち止まる。
そのことで、何が自分を衝動的に突き動かすのか。このことに気づけるでしょう。
「どうせ私なんか見捨てられるんだ」
「そして孤独になるんだ」
「どうせ私なんかいらないんだ」
・・・このような自分自身の深いところにある自己否定感や深い悲しみを感じたら。
それを恋人との関係で埋め合わせる代わりに、悲しみ、寂しさ、不安に少しずつ向き合ってみましょう。
けれど、ご自身ひとりで向き合うのは難しく思えるかも知れませんね。
もし、あなたが機能不全家族を生き抜き、そして「恋愛の困難さ」に思い悩んでいたら・・・。
どうか、ひとりで悩みを抱え込まないでください。
悩んでもいいのです。悩みはあってもいいのです。
しかし悩みに支配されてはいけないのです。
ひとりで悩むから、悩みに支配されるのですよ。
どうか「恋愛の悩み」に支配されていたら、私にあなたの悩みを話していただけないでしょうか?
私も機能不全家族で育ちました。そして好きな人ができるたびに、悩みに振り回されました。
そんな私だったからこそ、あなたの苦しみを理解できます。
私への相談はこちらで受け付けています。
米国催眠士協会認定ヒプノセラピスト
わたなべいさお