恋愛に悩む方へのアドバイスには、こうしたものがありますよね。
「憧れの自分になりましょう」
「凛とした人になりましょう」
「愛される人になりましょう」
「自分軸のある私になりましょう」
「ブレない自分になりましょう」
「エゴのない執着しない自分になりましょう」
こうしたアドバイスを受け入れてやってみる。けれど上手くいかない。ならばそれには理由があります。
アドバイスがすすめる「理想像」の反対側の「あなた」が強くなるからです。
たとえば「自分軸のある私になる」と強く想っても、その裏側にある「他人の目線を気にする私」という他人軸が強くなるのです。
「私は愛される人になる」といくら思い込んでも、その反対側の「
「私には魅力がある」と自分に言い聞かせても、「
つまり「ポジティブ」になろうとすると、
どうしてだと思いますか?
物事には必ず二項対立が含まれているからです。
まるでコインの裏表みたいに、物事には必ずA面があればB面があるのです。
なので、以下のような感じで「相反する2つの感情・考え方」に人は引き裂かれるのです。
「憧れの自分になりたいのに、憧れの自分になれない」
「凛とした人になりたいのに、私は凛としていない」
「愛される人になりたいのに、私は愛されない」
「自分軸のある私になりたいのに、他人軸になってしまう」
「ブレない自分になりたいのに、ブレてしまう」
「エゴがなくて執着なんかしたくないのに、やってしまう」
といった具合に、相反する2つの感情・考え方に引き裂かれてしまって、身動きが取れなくなるのです。
「ああでもない。こうでもない」
「上手くやりたいのに、できない」といった具合に自由でいられなくなるのです。
つまり「
ひとつの側面にしがみつくと、その正反対の側面が必ず浮上します。
そして対立が起きます。
「憧れの自分」VS「現状の自分」
「凛とした自分」VS「凛としていない自分」
「愛される自分」VS「愛されない自分」
「自分軸のある私」VS「他人軸の私」
「ブレない自分」VS「ブレる自分」
「エゴのない自分」VS「エゴのある自分」
「執着しない自分」VS「執着する自分」
こうして、正反対の感情や考え方がぶつかって、衝突すると、、、
これは苦しいですよ!
「ああでもない。こうでもない」「やりたいのに、やれない!」と身動きが取れなくなるのですから。
このようにして、何かを目指そうとすると「相反する2つの感情・考え」の対立に悩まされる……
最近では「自己肯定感を高めましょう」と言われますよね。
「自己肯定感を高めると、恋愛に自信がつきますよ」というわけです。
けれど私の相談者さんからは「自己肯定感を高めると、
どうしてだと思いますか?
それはやはり、「自己肯定感」と「自己否定感」は、ちょうどコインの裏表の関係だからです。
なので自己肯定感だけを取り出して、
では、どうすれば恋愛の悩みは、解消されるのでしょうか。
・・・そうは言いましても、恋愛ですからね。
恋愛って、自分の欲求に根ざしたものですからね。どうしても自分のエゴだとか、執着心に囚われてしまうものです。
「エゴはダメだ」「執着してはいけない」と思っても、「矛盾した想い」「相反する感情」
ですから、恋愛で悩むのは致し方ないかと思うのです。
それでも、あえてお伝えすることがあるならば、
それは何者かになろうとしないこと、です。
今までのあなたは、思い悩んだら「こんな自分を変えなくっちゃ!
「こんな人になりたい!」と思いませんでしたか?
しかし、何者かになろうとして自分を変えようとすると、余計に苦しくなりませんでしたか?
たとえば「メンタルが強い私になりたい」って思いませんでしたか?
恋愛をしていて、心が揺さぶられるとき、「メンタルが強ければ」って思いがちですよね。
しかし、「メンタルが強い私になりたいのに、そうはならない」と、相反する2つの感情に振り回されるものです。
それでも、「自分を変えたい」と思ってみても、、、
「自分を変えたい」VS「自分は変わらない」
という「相反する2つの感情」に囚われて身動きが取れなくなる。
「自分を変えたいのに、変われない」
だったら、自分を変えなくていいのです。
自信もいらないですし、自己肯定感を高める必要もないのです。
恋愛をしていて、何かあれば、自分に素直になって、率直に誠実になって相手(恋人)に冷静に自分の意見を伝えられる。お互いが対等になって話し合いができる関係でありたいですよね。
そのためにあなたは無理をして「何者かになる」必要はないのでは? 私はそう思うのです。
しかしながら、「恋人の愛情を信じ切れない」「いつか恋人は私から立ち去っていくに違いない」「ずっと恋人のことばかり考えて、日常生活に支障が出始めた」ならば、見捨てられることへの不安感があるのかも知れません。
「いつか恋人は私から去っていくだろう」という不安感に悩んでいるのでしたら、こちらのページをご覧ください。
米国催眠士協会認定ヒプノセラピスト
わたなべいさお
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