「初めはいいんです。
けど、親密な関係になりそうになると不安になるんです」
こんな悩みのせいで、恋愛が思い通りにならない女性は少なくありません。
好きな人ができるたびに、不安になる。恋をするといつも同じところで躓いてしまう。そして、恋を楽しむどころか、苦しみにさえなってしまう。
では、こんな悩みを解決するには、どうすればいいのでしょう。
あなたも「恋愛で同じパターンを繰り返してしまう」のでしたら、この記事は役に立てるはずです。
悩みには型がある
繰り返し同じところで、同じ悩みに突き当たるなら、それは型があるからです。
「悩み」には“型”がある。
「悩み」だけが、あるんじゃないんです。
まず初めに「型」がある。
そして「悩み」があるのです。
その「型」があるからこそ、同じ「悩み」が作られるのです。
あなたが「型」と「悩み」
こんなたとえ話をしてみましょう。
たい焼きを作る型──
「たい焼きの型」ってありますよね?
あの型を使えば、どんなに上手に作っても、
出来上がるのは「たい焼き」だけです。
どんなに工夫しても、
どんなに丁寧に材料をそろえても、
違うものはでてきません。
──「悩み」も同じだと思いませんか?
「型」があって、そして「悩み」がある。
「型」が同じだから、同じ「悩み」
悩みというのはたいてい、
同じことばかりを見ている。
いつも同じ見方をしている。
つまり、視点の「型」が同じだと、同じような「悩み」「躓き」
だからといって、
「たい焼きの型」がいけないのではないのです。
その「型」が悪いわけではないのです。
今まであなたが生きてきた中で、
自然と身につけてきた「型」があるでしょう。
それは、かつてのあなたにとって、
生き抜くための、大切な道具だったのかもしれません。
人との関係でうまく立ち回るために。
傷つかないように自分を守るために。
誰かに愛されるために。
その「型」があったからこそ、
乗り越えられたことも、たくさんあったのではないでしょうか。
でも──
もし今、その型が少しきつく感じられたり、
どこかしっくりこないような、そんな感覚があるのだとしたら。
それは、新しい何かを、
あなたの中の深い部分が求め始めているサインなのかもしれません
型にはどんなものがある?
恋愛で親密な関係になるにつれて不安になる。そのような「悩み」を作り続ける「型」には、こんなタイプのものがあると言われています。
- 自信がない
- 愛を失った過去の記憶
- 自己肯定感の低さ
- 愛着の問題
- トラウマ
- 潜在意識
- 思いこみ
- 自分を信じられない
- 共依存
- 見捨てられることへの不安
- 承認欲求の強さ
- 愛されたい願望が強い
- 恋愛依存
- 他人を信頼できない
以上の事柄がある限り、恋愛不安を感じてしまう──このように一般的には言われています。
つまり、こうした「型」を解消しないと、いつまでも同じことで悩んでしまうというわけです。
そうした考え方にも一理はあるでしょう。しかし、私はそうは思えないのです。
なぜなら「型」を直接的に解消しようとするのは困難だからです。
どうして、そういえるのかについては、次の章でお伝えします。
その「型」をどう扱うか?
「自己肯定感が低いから、恋愛で不安になるんだ」こうした考え方には納得させられますよね。
だからといって低い自己肯定感を高めるのは難しいのです。
なぜなら自己肯定感を高めようとすると、その反対側の自己否定感があなたにこうささやくからです。「なにをやっても上手くいかないよ」と。
自己肯定感のウラ側には自己否定感があります。ふたつはまるでコインの裏表の関係です。
自己肯定感と自己否定感は表裏一体。
だから、どちらか片方を消すことはできないのです。
ここに自己肯定感を高めることの難しさがあるのです。
「彼の愛情を信じたい」けれど、「他人を信じられない」と思ってしまうのも同じ理屈です。
ではトラウマや、過去の愛の喪失の記憶は、どうすればいいのでしょうか?
これらを扱うのは、とってもデリケートな問題です。それなのに過去のつらくて悲しい喪失の出来事を思い出さないと、解消できません。
「トラウマ」「喪失の記憶」を解消するには、思い出したくない出来事を蒸し返す必要があります。これはとても過酷ではありませんか?
さらにいえば、思い出したくない出来事をくりかえしカウンセリングで話をすると、ある困ったことが起きます。
それは、「トラウマ」「喪失の記憶」にどっぷり浸ってしまって、そこから抜け出せなくなるのです。
「過去の喪失や痛みを癒す」段階で止まってしまって、先に進めない……そのような方が少なくないのです。
いつまでも「悲しい私」を感じてしまって、かえって自己否定感が強くなるケースが懸念されるのです。
では、どうすればいいのでしょう。この続きは次の章でお伝えします。
不安は解決しなくてもいい
私たちは、何かに悩むと「解決しなければ!」と考えがちです。あなたもそうかもしれませんね。
しかし、この解決こそが実のところ悩みを大きくさせる場合があるのです。
なぜなら、たとえば「恋に自信をつけよう」と努力してみる。しかし思い通りにいかない。むしろ自信がなくなる。そうなれば恋に積極的にはなりにくい。
何か問題を片付けようとすると、かえって「問題」が騒ぎ立てるかのように。つまり「良くないもの」を除去しようとする解決策は上手くいかないのです。
不安は解決しなくてもいい。これが最初のあなたへのメッセージです。
変わらなくてもいい
「変わろう」としなくてもいいんです。
ただ、「ほんの少しだけ違う角度から、ものごとを見てみる」。
いつもの見方から、少しだけ外へ踏み出してみる……
それは、まるで風がカーテンを揺らすような、
そんなやわらかな変化かもしれません。
誰にも気づかれないほど小さな、
けれど、確かに動き始める「内なる変化」。
そしてあなたは、
そういう変化を受けとめられる力を、
もともと、持っているのかもしれません。
少しずつ、あなたのペースで。
無理なく、確実に。
それでは、
私から、とても大切なことを、お伝えさせてください。
変わってもいいし、変わらなくてもいいのです。
今はまだ、そのままでいても、大丈夫。
でも──
もし、ほんの少しだけ、
「このままじゃない未来があってもいいのかな」と思えたとしたら
それは、あなたの心の深い場所で、
何かが静かに目を覚まそうとしているサインなのかもしれません。
静かな場所があなたを癒す
これまで、前向きになろうと努力してこられたあなたが──
それでも、ふとした瞬間に
「でも……」
「どうせ……」
「私には無理かも」
そんな気持ちが、胸の奥から浮かんでくることがあるのなら。
それは、あなたが強くないからではありません。
あなたを悩ませてきた「型」がある。
その「型」が、
その場所で、苦しさを感じていても、
それは、あなたが間違っていたからではありません。
あなたご自身の道をひたむきに歩んできたからこそ、その「型」
自己否定感という「型」がある。そして同時にその「型」は、つつしみや冷静さという恋愛ではとても大切な価値観を、あなたにもたらしていたかもしれません。
その「型」を無理に消そうとする代わりに、「型」をあなたの外へとそっと置いてみる。
自己否定感や自信のなさを、やっつけようとしなくてもいいのです。
自己否定感や過去の恋愛の傷心という「型」がある。
これらは、自分自身の内面から外に出すことで、はじめてその実態がわかります。
そうすることで「ああ、だから私は不安になるんだ」といったぐあいに理解することができます。不安を手なずけることができます。
そして同時に「私は悪くないんだ」と、思えるかもしれません。
自分の中に「型」=恋愛不安のタネを置いているから、苦しいのです。
自分の中に不安のタネを置いているから、なかなか解決できないのです。
そうではなくて、恋愛不安のタネを自分の外へ置いてみましょう。
あなたを悩ましくさせるタネ。これを外に置くプロセスを歩むには「静かな場所」が必要です。
けれど、あなたと同じように──誰にも言えない想いをそっと抱えながら多くの人が慌ただしい時間を過ごしています。
仕事、家事、育児、介護、人間関係──
ただ目の前のことに追われるうち、
「自分」と静かにつながる時間が、いつのまにか遠ざかっていく。
誰かのひと言に深く傷ついても、
癒す時間も余裕もないまま、日々が過ぎていく。
だからこそ、私は願うのです。
あなたが、あなたのままで、
静かに立ち止まれるような場所と出会えることを。
……もし、ここまでの文章が、どこか心にふれたのなら。
もしかすると、あなたの中に「静かな対話」
誰にも言えなかった思いや、ずっと抱えてきた感情。
それらを、ゆっくりと見つめてみたい──そんな気持ちが、
無理に話そうとしなくてもかまいません。
うまく伝えられなくても、大丈夫です。
ただ、心の奥にある何かに、やさしく触れていくような。
そんな時間を、セラピーで一緒に過ごせたらと思うのです。
私のセラピーは、恋愛不安のタネをあなたの外に置く。そんなプロセスをあなたと一緒に作ります。
セラピーのやり方については、次のページをお読みください。
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心理セラピスト
わたなべいさお
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