ハイヤーセルフと繋がり、その声を聴く方法を知るには、まずは誤解を解くことです。
つまりハイヤーセルフの真実を知ることで、それと繋がれるのです。
ハイヤーセルフのことを誤解してませんか?
ハイヤーセルフについて、こんな考え方をしていませんか?
「ハイヤーセルフにつながりたい」
「ハイヤーセルフにつながる感覚を知りたい」
「幸せになれるようにハイヤーセルフにお願いする」
しかしこうした考え方は、間違っているのです。
なぜ、そう言えるのでしょうか?
ハイヤーセルフとは「つながるもの」ではないからです。
ましてや、お願いする対象でもないのです。
でも、そうした誤解が生まれるのも無理はないと思います。
なぜなら日本においてハイヤーセルフは、このように説明されているからです。
「それは、3次元世界にいる私たちよりも、さらに上の次元に存在している。
高次元の世界から私たちを守護してくれている魂のような存在である」
こういう説明がされているので、ハイヤーセルフとは雲の上の存在のようなイメージがありますよね。
なので「ハイヤーセルフにつながりたい。お願いしたい」と考えがちです。しかしそれは間違っています。
なぜならハイヤーセルフとは「あなた」のことだからです。
高次元の自己といわれるものだから、手の届かない場所にいるように思えるハイヤーセルフですが、しかしそれは「あなた」のことなのです。
なのでお願いするのは、おかしいですよね?
「あなた」自身にお願いするのは、変ですからね。
また「つながる」という感覚でもないのです。
また「あなた」そのものなのですから、他人によって「ハイヤーセルフになれているかどうか診断してもらう」必要はありません。
では次の章から、ハイヤーセルフの真実についてお伝えしましょう。
ハイヤーセルフと繋がる
人間は「アイデンティティ」を身につけて生きています。
アイデンティティとは自己同一化という意味です。
つまりそれは「わたしは、こうだ」という形で表現されるものです。
よくあるアイデンティティに、こんなものがあります。
・強い私
・教師の私
・面白い私
・優しいお母さんの私
・経営者の私
・厳しい父親の私
・男らしい私
・女らしい私
・いい人の私
・優秀な私etc
こうした複数のアイデンティティを、一人の人間が身につけています。
アイデンティティとは衣装みたいなものです。
こうした衣装を着たり、脱いだりしながら人は生活をしています。
朝は「教師の私」という衣装を着ていた人は、家に帰るとそれを脱いで「優しいお母さんの私」という衣装を着ます。
会社では「経営者の私」「優秀な私」という衣装を着ていても、家族のなかでは「良いお父さんの私」になっているかも知れません。
そうして、ひとりの人間にはたくさんのアイデンティティが備わっているのです。
そうした数々のアイデンティティを自分の前に置くイメージをしてみてください。
「・・・な私」という、いくつもあるアイデンティティを自分の目の前に並べるのです。
そして、それらアイデンティティの背後に「あなた」がいるところをイメージするのです。
そうしたとき、あなたは「あなた」になっています。
つまりハイヤーセルフの状態になっているのです。
ということは、数々のアイデンティティの衣装を脱ぎ捨てて「あなた」でいられるとき、あなたはハイヤーセルフの状態になっているのです。
あなたが「あなた」としていられること。それがハイヤーセルフなのです。
よってそれは「お願いする」ものではないし、「繋がる」ものでもないのです。
あなたに「お願い」したり、「繋がる」って不自然ですからね。
高次の世界に位置しているのがハイヤーセルフではないのです。
「私はこうだ」というアイデンティティを脱ぎ捨てた「あなた」という境地でいられることなのです。
ハイヤーセルフの声を聴く
ここで気づいて欲しいことがあります。
それは「ハイヤーセルフの私」になろうと思わないことです。
なぜなら「ハイヤーセルフの私」になることは、アイデンティティをひとつ増やすことになるから。
アイデンティティを脱ぎ捨てることでハイヤーセルフの境地に至れます。
ですから「ハイヤーセルフになる」ことを目指してはいけないのです。
「ハイヤーセルフな私」を目指すことは、何者かになろうとしていますよね。
何者かになろうとする時、人は新たな衣装を着ようとしているわけです。
たとえ「ハイヤーセルフになっている私」を目指そうとも、それは何者かになることには変わりないのですから、アイデンティティを増やすことになる。ハイヤーセルフへ至る道とはいえません。
新たな衣装を着ようとしているわけですから、あなたは「あなた」から遠ざかることになるのです。
ですから「何者かになる」ことをやめることです。
何者かになることは、新たな衣装を着ることです。
新たなアイデンティティを増やすことです。
よってハイヤーセルフの境地に至るためには、何者かになろうとしないことです。
メンタルが強い私とか、整っている私とか、凛とした私とか、できる私とか、ポジティブな私とか・・・そうした「何者かになる」ことを社会はあなたに要請しますよね。
けれどそれはハイヤーセルフの境地に至る道から外れているのです。
あなたは、これからも「新しい衣装」を買い求めますか?
そうした動機とは、ハイヤーセルフから遠ざかり、「あなた」でいられなくすることに気づいてください。
もちろん「あるがままの私」になることに一生懸命にならないでください。それはやはり「何者か」になることですからね。
ハイヤーセルフ=「ありのままのあなた」という存在に至るためには、あなたを窮屈にさせ、生きづらくさせるアイデンティティから抜け出すことが先決なのです。
心理セラピスト
米国催眠士協会認定ヒプノセラピスト
わたなべいさお
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