「人生すべてが思い通りに行くわけがない」
もちろんそうです。
「失敗から学ぶべし」
確かにそうでしょう。
しかし、長い期間、生きづらさに悩む方にとって、そんなアドバイスは受け入れがたいものです。
「いつも同じ躓きをしてしまう」
「初めはいいけど、いつも途中でダメになる」
「楽しいこと、幸せなことが続かない」
「失敗から立ち直ることが難しい」
「人生が前に進まない。次のステージに行けない」
「明るい将来のイメージを描けない」
そんな想いが、人生を生きづらくさせるかもしれません。
生きづらさに想い悩んだら、「上手くいかない」ことへの苦しみは大きく感じられるでしょう。
そして、「気にしないことだよ」みたいなアドバイスは通用しないでしょう。
生きづらさを感じて生きてきた。そして、ずっと頑張ってきた……そうした方に「こうしましょう」なんて、あっさり言えません。
けれど、せっかくこのページを読んで頂いておられるわけです。「どうして頑張っているのに、自分の人生は思い通りに行かないのか」その理由のひとつをお伝え致します。
盲点になっている信念
「盲点となっている信念」が人の足を引っ張ります。
そうした信念によって「自分の人生は思い通りにならない」という経験を味わってしまうことがあります。
信念とは、その人が「固く信じ込んでいる考え」のことです。
信念のなかには「盲点」になっているものがあります。
盲点になっている信念が、知らぬ間に人の足を引っ張るのです。
その人にとって疑いの余地の無い「事実」のこと――それが盲点になっている「信念」なのです。
その人にとって当たり前で、自明のことなので見えない存在＝盲点になっているのです。
盲点になっている信念とは、こんな断定口調で出来ています。
「私って、○○○な人間だ」
「生きるとは、○○○だ」
「それって、こんなものだよ」
「だって、いつも○○○だから」
「家族とは、こういうものだ」
「恋愛とは、こういうものだ」
「結婚とは、こういうものだ」
「世の中とは、こういうものだ」
このような断定的な「信念」が、疑われることもなく、自分のなかで盲点になっている・・・これが盲点になっている信念が人生の主導権を握ると、どうなるでしょうか？
「どうして、いつも同じことが繰り返されるのだろう。思い通りに行かない」と、感じることが多くなるのです。
なぜ、そう言えるのでしょう。
よく「人は、自分が考えている通りの自分になる」と言われますよね。
これと同様に、人は信じていること（信念）を経験するわけです。
その信念が「目に見えない存在＝盲点」になっていたら、どうなるでしょうか。
「目に見えない存在」によって、自分の人生が操られることになります。
まるで「透明人間」の指示通りに、生きることになってしまう。つまり、何によって自分の人生が動いているかさえも、気づけないのです。
これでは、「どうして、いつも同じところで躓くのだろう」と悩んでしまうのも無理はありません。
頑張っても味気ない思いばかりするでしょう。
――人生をクルマの運転に例えてみましょう。
「盲点になっている信念」を運転手にして、私たちが助手席に座っていたら、どうなるでしょうか？
そのようなクルマは、どこへ行くでしょうか？
おそらく、自分が望む場所には行かないでしょう。
「どうして、いつも同じような躓きを経験するんだろう」
「なぜ、自分の思い通りに行かないの？ 頑張っているのに」
と、このように感じられたら「盲点になっている信念」をクルマから降ろして、あなたが運転席に座って人生をドライブしていく必要があります。
頑張っても思い通りにならないという味気ない経験が続いたり、同じところで躓いてしまうなら、盲点になっている信念を発見しましょう。
何か望まない経験を続けていたら、自分の中の何がそうさせたのか？ 一度、考えてみてもいいかも知れません。
たとえば、「結婚をして家族を持つと、自分は自分の家族に全責任を負うべきだ」という信念があって、それが当たり前になっていたら、結婚が重たく感じられて、結婚になかなか踏み切れないでしょう。
もちろん安易に結婚するのが良いわけではありません。
しかし「本当にそうなのか？」と、当たり前になっている信念を疑うことで、「いや、結婚というのはお互いの協力で成り立つものではないのか？」と思えてくる。
そうなれば、無用な気負いがなくなり、「では、どんなパートナーなら協力し合えるだろうか」と、視点が変わって結婚へ向けて動きやすくなるかも知れません。
自明で盲点になっている信念を発見して、それを疑うことで、人生が前に動き出すことはめずらしくありません。
米国催眠士協会認定ヒプノセラピスト
わたなべいさお
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