どうして「悩み」は減らないのでしょうか?
これだけ解決方法が、あふれかえっているのに。
書店に行けば「悩み解決」のための本がたくさん並んでいます。
毎年のようにカウンセリングやセラピーの理論や手法が開発されて、提供されています。
カウンセリングやセラピーの技法は、どんどん増えています。
しかし人々の悩みは減りません。
それは、なぜなのでしょうか?
カウンセラーやセラピストは、相談者の「悩み」に理論や手法を当てはめようとする――これが悩みが減らない理由です。
その方の「悩み」「問題」は、その方の固有の状況や背景によって作られます。
ですから、すべての人に同じ解決方法を当てはめるのでは、上手くいかないのです。
よって相談者に応じてカウンセリングやセラピーの手法は、変えるべきです。
しかし、変えていないのです。
すべての相談者一律に同じ内容を提供しているのです。
時短・効率・コスパの時代だからでしょうか。
人の心を扱う心理業界ですら、手法のテンプレート化が進んでいます。
カウンセラーやセラピスト側からすれば、その方が楽ですよ。
いつも同じ内容のものを提供すればいいのですから。
しかし、相談者からすれば「たまったもんじゃない」でしょう。
――見捨てられ不安。
――機能不全家族で育ったことで作られた生きづらさ。
――強い怒り、悲しみ、空しさ。
――悩ましさを作り続ける家族たち。
これらの「問題」を作り続けている「核心」は、相談者によって違います。
相談者の話をじっくり聴くことで、問題を作り続けている「核心」=本当の原因は発見できます。
それなのに、最近のカウンセリングやセラピーは「ワーク中心」なので、相談者の悩み事や心配事をじっくり聴かないのです。
そして表面的な対処で終わります。
相談者を本当に苦しめている「核心」に気づくまでには至らないのです。
「生きづらさ」
「見捨てられ不安」
「自己否定感」
「恐れ」
……などなど悩みを表す言葉はたくさんあります。
けれど「言葉」の意味は一義的ではありません。
あなたにとっての「見捨てられ不安」があります。
あなたにとっての「恐れ」があります。
「さみしさ」という言葉の意味はおひとり、おひとり違います。
言葉の意味をつくりだす背景もおひとり、おひとり異なります。
悩みと言うのは、悩める人の複雑で固有の事情・状況によって作られるからです。
ですから、まずは相談者の事情・状況をじっくり聴いて、悩みを作り続けている核心のありかを探求する必要があります。
しかしながら、
「あなたの悩みの原因は、共依存ではないだろうか?」
「こんな思い込みがあるから、悩むのです」
「機能不全家族だから、そんなふうに考えるのです」
といった具合に「悩みの原因の見立て」すらも決まり文句のようにテンプレート化しているのです。
よく考えればおかしなことです。
相談者の固有の悩みに寄り添っていないのですから。
私はこのような心理業界の実情を反省し、出来るところから改めていきたいと考えています。
テンプレート化したカウンセリングやセラピーでは、相談者固有の深い悩みに対応できません。
あなたの生きづらさには「あなたなりのワケ」があるから、です。
見捨てられ不安専門心理セラピーの内容については、次のリンクのページをご覧ください。
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